ある幸せの物語Ⅱ
※これは実際にお客様の所で起こったことをベースにしたストーリーです…
廃材の山と未来への憂い
会社社長は、ヤードの奥に積み上がる廃材の山を眺め、深く息を吐いた。
「今日もまたここに置いておくしかないか…処分費用もバカにならないし、まとめて一気に処分できれば…」そんな考えが頭をよぎるが、具体的な解決策が見つからない焦りが心に渦巻いていた。
現場担当もまた、その重荷を感じていた。
「社長の指示通り、廃材をヤードに置くしかない。でも…本当にこれでいいのか？」野焼きの誘惑がちらつくが、法律や社会の目がそれを許さない。
社内には、危機感と無力感が漂い始めていた。
燃える疑念、そして炎
数ヶ月が経ち、ヤードには廃材が積み重なる一方だった。ある日、社長が現場を訪れると、その光景に怒りを抑えきれなかった。「なんだこれは！こんなにも溜め込んで、どうするつもりだ！処分費もどんどん上がっているのに…」社長の声は震え、焦りがにじんでいた。
現場担当は、「もうこれ以上怒られたくない…」その一心で、夕方、人目がない時間を見計らい、燃やし始めた。火は一気に燃え上がり、ヤードには明るい炎が立ち昇った。しかし、彼の心には燃え尽きることのない不安が残っていた。「これで終わりにできるだろうか…」
夜の通報
夜、静けさが街を包む中、一人の通行人がヤードから立ち上る火柱に気づき、消防に通報した。緊急の連絡を受けた社長は、驚愕の表情で現場へ急行。「ヤードで火事だって！？どういうことだ…！」現場に到着すると、すでに消防と警察が対応しており、火は消し止められていたが、事態は深刻だった。
消防隊員は冷静に言った。「火柱が上がっていました。消火しましたが、もし通報が遅れていたら大変なことになっていました。何か心当たりはありますか？」社長は動揺を隠しきれなかった。「まさか…現場担当が…？」
真実の告白
次の日、社長は現場担当を問い詰めた。「昨日の夜、ヤードで火が上がったんだ。お前が何かしたのか？」現場担当は、うつむきながら答えた。「はい…廃材を燃やしていました。早く処分しろと言われて、もう怒られたくなくて…すみません。」
社長はその場で激しく叱責したが、心の中では冷静に次の手を考え始めていた。「これでは、会社が持たない…根本的な解決策を見つけなければならない。そうしなければ…」
技術者たちのスピリット
現場担当は自責の念に苛まれながらも、かつて耳にした情報を思い出した。「社長、トマスという会社が、小型焼却炉を作っていて、しかも煙を制御できるそうです。気になっていたんですが…」
社長は目を細めて考え込んだ。「本当にそんなものがあるのか？技術者たちは売りたいだけで、煙の制御なんて口だけじゃないのか？」その疑問を胸に抱えながらも、現場担当はすぐにトマス技術研究所に問い合わせた。
数日後、現場担当は目を輝かせて報告に来た。「社長！聞いてください。トマスの技術者たちは、ただ機械を売るだけじゃなく、私たちの問題を解決することに情熱を注いでいるんです。彼らの技術は、技術立国日本を築いた先人たちのスピリットを受け継いでいます。製品ラインナップも充実していて、廃棄物の種類に応じた最適な選択肢を提案してくれます。そして煙の制御は確かです！」
希望を取り戻す
「そんなことが本当にできるのか？コストやメンテナンスはどうなんだ？」と社長が重ねて問うと、現場担当はさらに自信を持って答えた。「トマスは、設計から製造、メンテナンスまですべて一貫して対応してくれるんです。メンテナンスも迅速に対応してくれて、コストも抑えるためにレクチャーもしてくれます。彼らは、ただの機械を売るだけではなくて、解決策を一緒に見つけてくれるそうです。」
そして社長はトマスに解決の望みを託すことにした。
技術者たちの魂が込められた焼却炉
そして、いよいよ納品の日がやってきた。社長は目の前に輝く焼却炉を見て、心が震えた。「これが我が社を救うのか…」その焼却炉には、単なる技術ではなく、技術者たちの魂が込められていた。技術立国日本を築き上げた者たちの志を受け継ぎ、未来を見据えた技術がここにある、と社長は確信した。
トマスの技術者たちは、ただ納品して終わりではなかった。彼らは、何度も何度も社員たちに焼却のノウハウを伝え、共に解決策を模索し続けた。その熱意と情熱は、現場担当の胸にも深く刻まれた。「これが日本の技術者だ。彼らは単に製品を作るだけではない。我々の未来を共に創るんだ…」社長は感動に打たれた。
新たな未来への飛躍
その結果、会社の評判は回復し、地元でも優良企業として再び認識されるようになった。社長は、現場担当に心から感謝を伝えた。「君がこの会社を救ってくれた。ありがとう。これからも共に頑張ろう。」現場担当も感極まって答えた。「こちらこそ、信じてくださってありがとうございます。」
そして、会社は技術者たちのスピリットを受け継ぎ、未来に向けて大きな一歩を踏み出した。地元企業として、そして技術立国日本の一端を担う者として、彼らの道は希望に満ちていた。
