チリメーサーとSDGs目標14:海の豊かさを守ろう
弊社、トマス技術研究所は「技術を通した環境改善」をミッションとしています。
その中でも、海洋環境の保全は私たちにとって重要なテーマの一つです。
深刻化する海洋ごみの現状
国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の14番目の目標は、「海の豊かさを守ろう」。この目標では、海洋汚染の防止、海洋資源の持続可能な利用、海洋生態系の保全などが求められています。中でも深刻なのが「海洋ごみ」の問題であり、生活排水に含まれるプラスチックや、不法投棄された廃棄物が海に流れ込み、生態系を脅かしている現状があります。
私たちの生活と密接に関わる「海」
海は、私たちの暮らしに欠かせない存在です。魚介類は世界中の人々の重要なタンパク源であり、海洋は地球の気候調整や二酸化炭素の吸収にも大きな役割を果たしています。そんな大切な海が、今、プラスチックなどのごみによって深刻なダメージを受けているのです。
世界では、年間約800万トンのプラスチックごみが海に流出しているといわれています。ペットボトルやビニール袋、漁具の一部などが海洋生物の命を奪い、その影響は食物連鎖を通じて人間にも及ぶ可能性があります。
ごみ処理技術の視点からできること
弊社では、こうした問題に対して、技術者として「再資源化が難しいごみをどう扱うべきか」という視点から課題解決の方法を模索しています。特に、汚れや劣化によりリサイクルが困難な廃棄物の処理には、新たな選択肢が求められています。
小型焼却炉「チリメーサー」が持つ可能性
そのひとつの答えが、小型焼却炉「チリメーサー」です。
この焼却炉は、煙やダイオキシンの発生を最小限に抑えながら、可燃性のごみを安全に処理できる装置です。廃プラスチックや漁具の一部など、処理が難しいごみの減容・無害化を進める手段として、環境への負荷を抑えながら活用できる点が特長です。
私たちは、この「チリメーサー」という自社の技術を通じて、海洋ごみ問題の解決に少しでも貢献したいと考えています。
地域活動とのつながり
たとえば、【弊社活動紹介ページ(thomasgk.com/marine-debris/beach-cleaning/)】でも紹介しているように、清掃活動を通じて集められるごみには、大型のプラスチック製品や発泡スチロール片など、再利用が難しく最終処分の行き場を失いがちなものも多く含まれています。こうしたごみの一部を、安全に焼却処理する技術として、私たちの装置が役立てるのではないかと考えています。
私たちは、「ごみをどう集め、どう処理するか」という全体の流れの中で、自分たちの技術が担える役割を見つけ、社会に還元していくことを目指しています。
一人ひとりの行動が未来を変える
もちろん、私たちだけで海を守ることはできません。必要なのは、ひとりひとりの意識と行動の積み重ねです。ポイ捨てをしない、地域の清掃活動に参加する、海岸で見つけたごみを拾う。そうした小さな一歩が、未来の海の姿を大きく変えていきます。
技術でつなぐ、未来の海
テクノロジーは万能ではありませんが、適切に使えば、確実に環境を守る力になります。
トマス技術研究所は、これからも「技術を通した環境改善」というミッションのもと、SDGs14の達成に向けて、できることから一つずつ取り組んでまいります。
美しい海を、次の世代に引き継ぐために。