チリメーサーとSDGs目標13:気候変動に具体的な対策を
弊社、トマス技術研究所は「技術を通した環境改善」をミッションとしています。
私たちは「便利さ」と「快適さ」の裏側にある環境負荷を、技術によって少しでも軽減することが、次の世代にとって必要不可欠な責任だと考えています。
その中でも特に注目しているのが、SDGsの13番目の目標――「気候変動に具体的な対策を」です。
気候変動は“未来の問題”ではなく“今の危機”
「気候変動」と聞いても、遠い未来の話のように思えるかもしれません。ですが、現実には私たちの生活のあらゆる場面に影響が出始めています。
たとえば近年の記録的な猛暑、大型台風や集中豪雨、海面上昇による浸水被害など――
これらはすでに地球全体が“異常”ではなく、“新しい常態”へと変化していることを示しています。
特に日本のような自然災害の多い国では、気候変動への備えと対策は、社会の安全保障と直結する大きな課題です。
なぜ企業が「気候変動対策」に関わるべきなのか?
「環境保全は個人や国の役割」と思われがちですが、実際には産業・物流・建設・飲食・観光など、多くの業種で日々排出される温室効果ガスや廃棄物が、気候変動の主因のひとつになっています。
つまり、企業活動の一つひとつが環境に与える影響を見直すことで、大きな改善につながる可能性があるのです。
トマス技術研究所では、その視点から廃棄物処理という領域にアプローチしています。
小さな焼却炉が気候変動対策に貢献する理由
私たちが開発している小型焼却炉「チリメーサー」は、煙や有害物質をほとんど出さず、焼却による環境負荷を極限まで抑えた設計が特徴です。
一見、「焼却」は環境負荷の高い行為に思われがちですが、実は不適切な野焼きや長距離輸送を伴う廃棄物処理のほうが、より多くの温室効果ガスを排出するリスクがあります。
チリメーサーは、現場で発生した廃棄物を、その場で適正に処理できるため、
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運搬にかかる化石燃料の削減
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保管・再搬送にかかる冷暖房や電力の削減
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野焼きや不法投棄の抑制
といった間接的な温室効果ガス排出の防止にも貢献できるのです。
廃棄物を「エネルギー源」に変えるという視点
さらに、チリメーサーはWaste to Energy(廃棄物からのエネルギー回収)の思想を取り入れた設計になっており、一部モデルでは焼却熱を利用して給湯を行う「サーマルチリメーサー」としての利用も可能です。
また現在、グリストラップの廃油を再資源化する装置の開発も進行中。廃棄されるだけだった油を、オイルや堆肥として再活用することで、地域単位での持続可能な資源循環を目指しています。
「処分」ではなく「活用」へ。
この転換こそが、環境負荷を抑え、気候変動への直接的な対策へとつながるのです。
「いまできること」からはじめよう
気候変動は、壮大で抽象的なテーマに見えるかもしれません。しかし、
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廃棄物の処理方法を見直す
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長距離輸送を減らす
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廃熱や廃油をエネルギーに変える
といった具体的で身近な一歩こそが、最大の対策になるのです。
トマス技術研究所は、これからも「技術を通じて、今できること」をかたちにしながら、気候変動への対策と、地域の持続可能な未来づくりに貢献してまいります。
まとめ:SDGs13「気候変動に具体的な対策を」に対する私たちの姿勢
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小型焼却炉チリメーサーによる低排出・現場処理
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廃熱や廃油の再利用によるエネルギーの地産地消
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移動距離や保管コストの削減による温室効果ガス削減
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技術を通じた地域支援と持続可能な循環システムの構築
気候変動を“他人事”から“自分ごと”へ。
私たちは、そんな社会を技術の力で支えていきたいと考えています。